自社でも使える!工場・施設でのIoT活用事例5選

IoT

はじめに

IoTを導入したいと考えていても、「自社で本当に使えるのか?」「どんな使い方があるのか?」という疑問を持つ方は多いと思います。そんなときは、他社の活用事例を参考にするのが有効です。この記事では、実際に導入されているIoTの活用事例を5つご紹介します。


事例1:設備異常の通知による即時対応(製造業)

とある中小製造工場では、加工機の異常を検知するため、機械の温度・振動・電流を常時センサーで監視し、異常値を検知すると即座に担当者のスマートフォンへアラートが届く仕組みを構築しました。これにより、設備トラブルの早期発見とダウンタイムの短縮を実現。

さらに、通知と連動して生産ラインの一時停止や警告灯の点灯なども自動化しており、人が気づく前に「システムが先に動く」体制が整っています。これにより、安全面の強化と品質保持にもつながっています。


事例2:電力使用の可視化と節電(倉庫・工場)

冷暖房設備や照明機器の電力使用をIoT電力メーターで常時監視し、管理者のダッシュボードにリアルタイム表示。時間帯や機器ごとの消費を見える化することで、ピーク時間の負荷分散や不要な稼働の削減に成功しました。

とくに「使っていないはずの時間帯に稼働していた機器」が把握でき、日常的なムダを発見する手段としても有効です。また、月次レポートにより経営層への説明や電力契約見直しの材料としても活用されています。


事例3:無人施設の入退室管理(レンタルオフィス)

無人のレンタルオフィスや会議室にスマートロックと予約システムを連携。利用者はWeb予約と同時に発行されたワンタイムキー(QRコード)で入室可能となり、入退室の履歴もクラウド上で自動記録されます。

これにより、スタッフを配置せずに、セキュリティと利便性を両立した無人運営が可能になりました。利用者の利便性が向上しただけでなく、「誰が・いつ利用したか」が明確になるため、トラブル対応や請求管理もスムーズになっています。


事例4:遠隔制御による省人化(農業用倉庫・工場)

農業用の倉庫や水耕栽培施設などでは、環境調整のために換気扇やシャッター、ポンプの操作が日常的に必要です。これらをIoT化し、スマートフォンやPCから遠隔で制御できるようにしたことで、現場に出向く手間を削減

特に天候変化が激しい地域では、リアルタイムな対応が求められるため、外出先からでも対応できる遠隔操作は非常に有効です。複数施設の一括管理や、AIによる自動運転との組み合わせも進んでいます。


事例5:予知保全で設備停止を防止(食品加工工場)

食品加工業など、24時間稼働の設備では突発停止=大きな損失につながります。ある食品工場では、冷却装置やコンベアに振動・電流センサーを設置し、AIが「いつもと違う状態」を学習・分析。

異常が起きる数日前から予兆を検知し、計画的なメンテナンスに移行できる体制を構築しました。これにより、突発停止や製品不良を未然に防止しながら、保守コストの最適化と安全性の確保も実現しています。


まとめ

どの事例も「手間の削減」「安全性の向上」「コスト削減」など明確なメリットを生んでいます。小さな工夫から始めて、少しずつ広げていくことで、自社にも無理なくIoTを導入できます。

次回は、「IoT機器・システムの選び方とチェックポイント」について解説していきます。

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