はじめに
照明や換気などの電気設備を「決まった時間に自動でON/OFFしたい」というニーズに対して、昔から使われているのが『タイマースイッチ』です。分電盤や配電盤に設置され、曜日ごとや時間ごとにオン・オフの時刻を設定しておけば、毎週同じように動いてくれる便利な機器です。
しかし、近年では「決まった制御」だけでは対応できない施設も増えています。たとえば貸し会議室、レンタルスタジオ、テニスコート、学習塾など「予約状況に応じて設備を動かしたい」という運用です。
こうした現場にオススメなのが「SwitchReach Air」です。
タイマースイッチのメリットと限界
タイマースイッチは、構造がシンプルで壊れにくく、導入コストも安価なことから、今でも多くの施設で使われています。
【メリット】
- 操作が直感的で、曜日と時間を一度設定すれば毎週同じ動きが可能
- 機械的に動作するため、安定性が高い
- 電源につなぐだけで動くので、ネットワーク不要
【デメリット】
- 祝日や特定日など“例外”に対応できない(手動変更が必要)
- 時間がずれるため、正確なタイマーコントロールは出来ない
- 決められた設定どおりに動作するため、実際に人が使っていない時間にも機器が動いてしまう
- 急な予定変更(本来は休館日なのに稼働させる日など)に柔軟に対応できない
- 設定変更のたびに現地へ行き、配電盤・分電盤内のタイマーを設定する必要がある
SwitchReach Airの強みと違い
SwitchReach Airは、インターネットを通じて設備をオン・オフできるリレー装置です。標準で16チャネル、カスタマイズや増設で上限なく出力を増やすことができ、照明・換気・電源コンセント・ゲート・電気錠などを自由に制御できます。
特に、Web予約や決済と連動して設備を動かせる点が、タイマースイッチにはない大きな特長です。
具体的な強み
- 誰かが予約した時間だけ設備をオンにできる
- 例:テニスコートの予約が19:00〜20:30なら、その時間帯だけ照明が点灯し、終了後に自動で消灯
- クラウド管理で柔軟なスケジュール変更が可能
- 突然のキャンセルや時間変更にも、スマホやパソコンから即座に対応可能
- 機器ごとに制御パターンを変えられる
- 照明は予約に連動、換気扇は常時オンなど、柔軟な組み合わせが可能
どんな施設に向いている?
SwitchReach Airは、以下のような「曜日ではなく、人の利用状況で動かしたい」施設にぴったりです。
- 無人で運営するレンタルスペース(会議室、自習室、撮影スタジオなど)
- 時間貸しのスポーツ施設(テニスコート、サッカーコート、体育館など)
- 予約制の学習塾やカルチャースクール
- 空き部屋の貸し出しスペース(コワーキングスペースなど)
まとめ
タイマースイッチは今でも優れた設備ですが、「人の行動に合わせて柔軟に制御したい」という運用には限界があります。
SwitchReach Airを使えば、予約や決済と設備の動作がつながり、無駄な電力消費やスタッフの負担も大きく減らせます。
タイマースイッチのように“毎週同じことを繰り返す”のではなく、“使う人に合わせて動く”仕組みへ──
施設のスマート化は、こうした一歩から始められます。
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